マットレスの洗い方を解説!種類別のお手入れ方法とシミの対処法
マットレスのお手入れは適切におこなっていますか?マットレスは、種類や材質に応じた洗い方が必要です。本記事では、各種マットレスに対する最適な洗い方と、おすすめのケア方法を詳しく解説します。さらに、面倒なシミの対処法もあわせてご紹介。マットレスの洗い方に自信がない方、長持ちさせたい方は必見です!
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マットレスの洗い方が大事な理由
毎晩、安らぎとリラクゼーションを与えてくれるマットレス。しかし、その見た目以上に、多くの隠れた“敵”が存在します。ホコリやダニ、その他の微生物です。これらは無数にマットレスに蓄積し、私たちの健康に害を及ぼす危険性があります。
健康で快適な睡眠環境を整えるためには、マットレスを適切な方法と頻度で洗い、清潔に保つことが重要です。
マットレスの種類と正しい洗い方
マットレスの洗い方は、種類によって大きく異なります。以下では、種類別の洗い方を詳しく解説します。
種類1:スプリング
スプリングマットレスは、中にスプリング(金属製のコイル)が入っているタイプのマットレスです。非常に頑丈な点がメリットですが、長持ちさせるためには適切な洗い方でケアする必要があります。
まず、マットレスの表面を掃除機で吸い取り、ホコリやダニの死骸を取り除きます。次に、濡れた布を使って表面を拭き、汚れを落とします。汚れが落ちにくい場合は、中性洗剤を少量混ぜた水を使用してもよいでしょう。その後、十分にマットレスを乾燥させます。
水に濡らす際には、水がマットレス内部のスプリングに浸透しないよう注意が必要です。スプリングが錆びると、マットレスの寿命が大幅に縮んでしまうおそれがあります。
種類2:ウレタン
ウレタンマットレスは軽くて扱いやすいため、人気があります。しかし、水分を吸収しやすいため、洗濯の際は注意が必要です。
ウレタンマットレスを洗う場合、可能であればカバーを取り外し、別々に洗います。マットレス自体は中性洗剤を使って手洗いします。全体を水で濡らさないように注意しながら、特に汚れている部分を中心に洗いましょう。洗ったあとは、十分に乾燥させることが重要です。湿ったままにすると、カビの発生につながります。
種類3:ファイバー
ファイバーマットレスは繊維素材でできており、軽くて通気性に優れています。ファイバーマットレスを洗う際には、全体を水で洗うことは避けましょう。
汚れがついた場合は、まずホコリやダニを掃除機で吸い取ります。次に、中性洗剤を少量混ぜた水で汚れた部分を軽く拭き取ります。その後は、十分に乾燥させることが重要です。湿度が高い場所で保管すると、カビやダニが発生しやすくなるため注意してください。
種類4:ラテックス
ラテックスマットレスは、天然ラテックスまたは合成ラテックスを主成分とするマットレスで、耐久性や体圧分散性に優れています。
ラテックスマットレスの洗い方は、ほかのマットレスと同様に、まず掃除機でホコリやダニを吸い取ります。次に、少量の中性洗剤を溶かした水で、汚れた部分を軽く拭き取ります。全体を濡らさず、汚れた部分のみを拭くようにしましょう。その後は、しっかりと乾燥させてください。
以上が、主なマットレスの洗い方です。それぞれのマットレスの特性を理解し、正しい洗い方を行うことで、マットレスが清潔に保たれ、より長持ちするでしょう。
マットレスの汚れに対処する洗い方
快適な睡眠のためには、マットレスを清潔に保つことが欠かせません。マットレスは一見きれいに見えても、意外と汚れがたまっているものです。
汗や血液、お漏らし、カビなどさまざまな汚れが、長期間にわたってマットレスに蓄積することで、健康や睡眠の質に影響を及ぼすおそれがあります。洗剤だけでは落ちにくい場合もあるため、それぞれの汚れに応じた洗い方を把握しておきましょう。ここでは、代表的な5つの汚れごとに、おすすめの洗い方をご紹介します。
対処法1:汗のシミ
私たちは寝ている間にもたくさんの汗をかきます。汗によるシミを放置するとマットレスの生地を変色させ、不快な臭いの原因となるため、以下の方法で定期的に洗いましょう。
【必要なもの】
水、中性洗剤、スポンジ、タオル、ヘアドライヤー(あれば)
- 1洗剤を水に混ぜ、スポンジに浸します。
- 2スポンジを軽く絞り、シミの部分をソフトにたたきます。
- 3タオルで余分な水分を拭き取ります。
- 4できるだけ早く乾燥させるため、ヘアドライヤーを使って乾かします。また、通気性の良い場所での自然乾燥も可能です。
対処法2:お漏らし
お子さんがいる家庭や、高齢の家族がいる家庭では、お漏らしの事故が起こることもあります。お漏らしによってマットレスが汚れたまま放置してしまうと、ニオイが悪化するおそれがあるため、速やかに対処することが重要です。
【必要なもの】
水、中性洗剤、スポンジ、タオル、ヘアドライヤー(あれば)
- 1ペーパータオルを使って、余分な液体を吸い取ります。
- 2洗剤を水に混ぜ、スポンジに浸します。
- 3スポンジを軽く絞り、汚れた部分をソフトにたたきます。
- 4タオルで余分な水分を拭き取ります。
- 5ヘアドライヤーを使って乾かすか、通気性の良い場所で自然乾燥させます。
対処法3:血液
生理や小さな怪我などにより、マットレスに血液が付着することがあります。血液のシミも時間がたつほどに落ちにくくなるため、汚れに気づいたらすぐに対処しましょう。
【必要なもの】
水、中性洗剤、スポンジ、タオル、ヘアドライヤー(あれば)
- 1洗剤を水に混ぜ、スポンジに浸します。
- 2スポンジを軽く絞り、シミの部分をソフトにたたきます。
- 3タオルで余分な水分を拭き取ります。
- 4ヘアドライヤーを使って乾かすか、通気性の良い場所で自然乾燥させます。
対処法4:カビ
湿気や汗などを放置していると、マットレスにカビが発生しやすくなります。カビの生えたマットレスで寝ていると、健康被害につながりかねません。特に、アレルギー体質の方は注意が必要です。以下では、マットレスのカビを取り除く方法を2つご紹介します。
方法1:専用のカビ除去スプレーを使用する
【必要なもの】
カビ除去スプレー、手袋、マスク、ゴーグル、ブラシ
- 1安全のため、手袋、マスク、ゴーグルを着用します。
- 2カビ除去スプレーを、カビが発生している部分に均一にスプレーします。
- 3製品の説明書に従い、一定時間放置します。
- 4ブラシを使って、カビを除去します。
- 5しっかりと乾燥させます。可能であれば、日当たりの良い場所で自然に乾燥させてください。
方法2:エタノールを使用する
【必要なもの】
エタノール(無水)、スプレーボトル、布、マスク、手袋
- 1手袋とマスクを着用し、エタノールをスプレーボトルに移します。
- 2カビが発生している部分にエタノールをスプレーします。
- 35〜10分程度放置し、エタノールの消毒効果を発揮させます。
- 4布を使って、カビを拭き取ります。
- 5しっかりと乾燥させます。可能であれば、日当たりの良い場所で自然に乾燥させてください。
いずれの方法も、カビを物理的に除去したあとは、しっかりと乾燥させることが重要です。カビは湿度が高いと繁殖しやすいため、マットレスを乾燥させることで再発を防げます。上記いずれかの方法を試し、マットレスのカビ問題を解決しましょう。
対処法5:ダニ
マットレスはダニが生息しやすい場所です。ダニは見えないほど小さく、人間の皮膚の古い角質を餌とします。ダニの死骸やフンはアレルギーの一因となるため、マットレスを清潔に保つためにはダニ対策も欠かせません。以下では、ダニの退治方法と、ダニの死骸やフンの除去方法をご紹介します。
ダニの退治方法
ダニは温度と湿度の高い環境を好みます。そのため、マットレスを常に乾燥させ、直射日光に当てることでダニの繁殖を防げます。また、ダニ専用のスプレーを定期的に使用することもダニの退治に効果的です。
【必要なもの】
ダニ退治スプレー、布または掃除機
- 1ダニ退治スプレーをマットレス全体に均一にスプレーします。
- 2指定された時間待ってから、布で拭き取るか、掃除機をかけます。
ダニの死骸やフンの除去方法
ダニの死骸やフンを除去するには、掃除機が最も効果的です。
【必要なもの】
HEPAフィルター付きの掃除機
- 1掃除機のノズルを使って、マットレス全体を丁寧に吸引します。
- 2掃除後は、掃除機のフィルターをきれいにします。
これらの対処法を定期的におこなうことで、ダニの発生を抑え、マットレスを清潔に保てます。健康で快適な睡眠環境を守るためにも、適切なダニ対策を心がけましょう。
マットレスの洗い方と注意点
マットレスは日々の睡眠において欠かせないアイテムであり、清潔さを保つことが健康や快適な睡眠のためにも重要です。しかし、適切な洗い方でおこなわなければ、マットレスが傷ついたり、寝心地を損ねたりするおそれがあります。
ここでは、マットレスを洗うときの注意点をまとめました。マットレスの種類によって気をつけるべきポイントが異なるため、まずは自分のマットレスの素材を把握したうえで、適切な洗い方を実践しましょう。
注意点1:洗濯機は使用しない
マットレスを洗濯機やコインランドリーで洗浄することはおすすめできません。洗濯機の強力な洗浄力によって、マットレスが劣化してしまうおそれがあるためです。
マットレスの中には、金属のスプリングやウレタン、繊維など、さまざまな素材が使用されています。これらは洗濯機の中で強く揺さぶられると、形状を崩したり、素材そのものが損傷したりすることがあります。また、マットレスは一般的な洗濯物とサイズと重さが異なるため、洗濯機で均等に洗浄することが難しいのです。
もし洗濯機で洗浄した場合、マットレスの内部まで水分が浸透してしまいます。マットレスの内部が完全に乾かない状態で使用を続ければ、カビの発生やダニの繁殖にもつながるでしょう。
以上の理由から、マットレスの洗浄には洗濯機やコインランドリーは使用せず、各素材や汚れに合わせた手洗いがおすすめです。
注意点2:天日干ししない
マットレスを洗ったあとの干し方にも工夫が必要です。一般的に、洗濯物を早く乾かすためには太陽の光を利用しますが、マットレスの場合は推奨されません。
特に、ウレタンやラテックス素材のマットレスは熱に弱いため、直射日光にさらすと劣化の原因となります。加熱により素材が変形したり、劣化が早まったりするほか、色あせすることもあります。
また、マットレスは中に多量の空気を含んでおり、一度濡れると内部が乾きにくい点が特徴です。したがって、天日干しで一気に乾燥させようとすると、外側は乾いているように見えても、中心部分は湿ったままの状態になることがあります。その結果、カビの発生やダニの繁殖につながります。
マットレスの乾燥には、直射日光を避け、風通しの良い室内や日陰でゆっくりと自然乾燥させる方法がおすすめです。時間はかかりますが、中までしっかりと乾燥させることで、マットレスの寿命を延ばせる可能性があります。
マットレスの洗い方が難しいときの対処法
寝具のなかでも大きなアイテムであるマットレス。適切な洗い方は把握していても、時間や手間を考えるとなかなか実行できない方は多いでしょう。
特に、マンションやアパートなどの狭い居住空間では、マットレスの洗浄と乾燥は大変な作業です。また、重さや大きさから、マットレスを洗うこと自体が難しいと感じるかもしれません。
そこで、マットレスを自宅で洗うことが難しいときの対処法を3つご紹介します。無理に自宅で洗おうとすると、マットレスを傷めるおそれがあるため、状況に応じて対処法を取り入れてみてください。
対処法1:防ダニカバーを使用する
マットレスの洗浄が難しいときは、ダニの繁殖を抑えるための対策が必要です。防ダニ加工が施されているカバーやシーツを活用しましょう。
一部の研究によると、防ダニカバーやシーツは、マットレスからダニアレルゲン(ダニが出すアレルギーを引き起こす物質)が漏れ出るのを抑制し、アレルギー反応を抑える効果があると報告されています。この結果は、国立研究開発法人科学技術振興機構の研究でも支持されています。
防ダニカバーやシーツを使用することで、ダニやダニの死骸、フンが布団の内部へ侵入するのを防ぎ、アレルギーの発症を予防する効果が期待できます。
ただし、防ダニカバーやシーツは定期的に洗濯し、清潔に保つことが重要です。これにより、ダニが繁殖しにくい環境を維持できます。また、防ダニカバーやシーツの使用とあわせて、部屋の湿度を適度に保つ、定期的に掃除をするなどの習慣をつけましょう。
対処法2:クリーニング業者に依頼する
マットレスを洗浄する時間や手間を省きたい場合は、専門のクリーニング業者に依頼することも一つの解決策です。しかし、すべてのマットレスがクリーニングできるわけではないため注意が必要です。
原則として、中材が洗浄に適しているもの(コイルマットレスなど)であればクリーニング可能です。一方で、中材がウレタンフォームやラテックスなどの洗浄に適さない素材である場合や、一部に電子部品が含まれるベッドパッドなどは、クリーニング業者でも対応できないケースがあります。依頼する前には、自分が使っているマットレスがクリーニング可能かどうかを確認しましょう。
クリーニングの方法としては、まず、専用の掃除機でダニやハウスダストを徹底的に吸い取ります。その後、専用の洗浄剤を使ってシミや汚れを落とし、最後に高圧蒸気でサニタイズ(除菌・消臭)を行います。これらのプロセスにより、マットレスは清潔で快適な状態に戻ります。
また、クリーニング業者の多くは、マットレスの寿命を延ばすためのメンテナンスに関するアドバイスも提供してくれます。マットレスのフリップ(裏返し)の頻度や、ダニ対策に有効な布団カバーの使用方法など、日常的にできる対策について教えてもらえるため、気になることがあれば質問してみましょう。
対処法3:買い替えを検討する
マットレスは適切な手入れを行っていても、使用期間や使用状況によっては寿命が近くなることがあります。マットレスの寿命は種類や品質により異なりますが、おおよそ8~10年とされており、寿命を迎えると徐々に性能が低下します。劣化したマットレスを使用し続けると、睡眠の質や健康に悪影響を及ぼすおそれがあります。また、マットレスの中にダニやハウスダストが蓄積することで、アレルギー反応を引き起こすケースも少なくありません。
このような問題を防ぐためにも、寿命を迎えたマットレスは新しいものに交換することをおすすめします。特に、マットレスの表面に大きなシミや凹みが見られる、夜間に何度も目覚める、朝起きたときに体が痛む、マットレスから不快な臭いがするなどの場合は、早めに買い替えましょう。
新しいマットレスを選ぶ際は、自分の体型や寝姿勢に適した硬さとサイズを選ぶことが重要です。また、ダニやハウスダストが発生しにくい材質や、通気性の良い材質を選ぶと、より清潔で健康的な睡眠環境を保てます。
マットレスの洗浄は重要ですが、ときにはその寿命を認識し、新しいマットレスへの買い替えを検討することも大切です。
マットレスの洗い方がわかれば清潔な睡眠環境を作れる
この記事では、マットレスの種類ごとの洗い方や注意点について解説しました。学ぶことができました。マットレスの状態は、睡眠の質や健康に大きく影響します。定期的にマットレスの状態をチェックし、適切なケアをおこなうことで、ダニやカビ、ハウスダストなど、アレルギーや不快感につながる要素を排除し、健康で快適な睡眠環境を維持できます。
この記事で紹介した洗い方や汚れへの対処法から、自分に合った方法を取り入れて、マットレスをできるだけ長持ちさせましょう。
ただし、自宅での手入れだけですべての汚れを取り除けるとは限りません。また、大きくて重いマットレスの洗浄が面倒に感じることもあるでしょう。
深刻なカビやダニの問題が発生した場合や、自宅で洗うことが困難な場合は、プロのクリーニング業者へ依頼することをおすすめします。さらに、マットレスの寿命が近づいていれば、新しいマットレスへの買い替えも検討しましょう。