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枕の寿命と素材別のへたりを解説!長く使うためのお手入れポイント

枕の寿命と素材別のへたりを解説!長く使うためのお手入れポイント

もりうちゆいのプロフィール画像もりうちゆい
更新日: 2024.05.18

枕の寿命は素材や手入れの頻度によって異なりますが、短くて1~2年、長くて3~5年と言われています。せっかく購入した枕をできるだけ長期的に利用したい方も多いかもしれませんが、寿命を過ぎた枕を利用すると身体に悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。

そこで当記事では、枕の寿命と買い替えのサインや枕の寿命をのばすポイント、寿命が過ぎた枕を使い続ける際の悪影響について解説します。

枕の寿命を伸ばしたい方は、ぜひ参考にしてください。

監修者
masaのプロフィール画像
睡眠健康指導士

睡眠健康指導士として、睡眠のサポートや体に合った寝具の選び方に関して情報発信。オーダーメイド枕の企画、販売など一貫して担当。


枕の寿命と買い替えのサイン

まずは、素材別に枕の平均寿命と買い替えのサインを確認します。現在利用中の枕に寿命がきていないか確認しながらご覧ください。

枕の素材

枕の寿命

枕買い替えのサイン

そばがら

約1~2年

購入当初の高さがなくなった場合

約2~4年

  • 頭を載せるときに沈みやすくなった場合
  • 元々のふんわり感がなくなった場合

ポリエステルわた

約1〜3年

  • 枕の形状や高さが変わった場合
  • 弾力がなくなった場合
  • 硬くなった場合

ポリエステルパイプ

約1~3年

  • パイプが圧縮されて枕の形状が変わった場合
  • 枕が低くなった場合
  • 弾力が失われて硬く感じる場合

ビーズ

約1〜3年

  • 枕の生地が伸びた場合
  • 枕の形状が変わった場合

ウレタン

約3~5年

  • フィット感が低下した場合
  • 圧迫感を感じた場合
  • 寝返りが打ちにくくなった場合

表をご覧の通り、枕の寿命や買い替えのサインは素材によって様々です。ここからは、枕の素材ごとの寿命と買い替えのサインについて詳しく見ていきます。

素材その1:そばがら

そばがらの寿命は約1~2年です。そばがらの枕を長期間使用すると、徐々にそばがらが砕けて細かくなるため、購入当初の枕の高さが保てなくなります。

枕がへたり、購入当初の高さがなくなったタイミングが、買い替えの時期です。

また、そばがらの枕はダニが付きやすく、吸い込むとアレルギーを起こす可能性があるため、天日干しをして清潔に保つことを意識しましょう。

素材その2:羽

羽は約2~4年ほどで寿命を迎えます。羽を利用した枕は、圧縮されて枕が徐々に低くなります。そのため、頭を載せるときに沈みやすく感じたり、もとのふんわり感がなくなったりした場合が買い替えのサインです。

「羽」には「羽根(フェザー)」と「羽毛(ダウン)」の2種類があり、中身の質によって寿命が変わりますが、一般的には羽毛の方が羽根よりも寿命が長い傾向があります。

一方、羽根の素材には硬い軸が付いており、枕を利用しているうちに、生地を破いてしまうことがあります。

羽根や羽毛は紫外線で劣化しやすい素材のため、清潔さを保ちたい場合は陰干しがおすすめです。

素材その3:ポリエステルわた

ポリエステルわたの寿命は1〜3年と言われています。枕の形状や高さが変わる・弾力がなくなる・硬くなるなどの状態が現れた際が買い替えのサインです。

ポリエステルわたの枕を長期間使用すると、わた同士が絡まり、固まりができます。その結果、枕の表面がでこぼこになり、寝心地が悪化する可能性があります。

ポリエステルわたの枕は、湿気や汚れが蓄積しやすいため、週に1度以上は天日干しするのが好ましいでしょう。

水洗いが可能な素材の場合は、半年に一度の頻度での洗濯をおすすめします。洗濯する際は、綿が絡まりやすくなることがあるため、中綿をしっかりほぐしてから乾燥させ、ふっくら感を回復させましょう。

素材その4:ポリエステルパイプ

ポリエステルパイプ枕の寿命は1~3年ほどです。買い替えのサインは、パイプが圧縮されて枕の形状が変わり、枕が低くなる・弾力が失われて硬く感じる場合です。

ただし、新しいパイプを追加すればそのまま利用できる場合もあります。

ポリエステルパイプの枕は水洗いが可能な場合が多いため、半年に一度の頻度で洗うのが好ましいです。ただし、パイプの中に水がたまりやすいため、しっかり乾燥させることが重要です。

素材その5:ビーズ

ビーズ枕の寿命は1〜3年程です。ビーズ枕を買い換えるサインは、枕の生地が伸びたり、形状が変わったりした場合です。ビーズは圧縮に強く、耐久性に優れた素材のため、ビーズよりも、枕の生地が先に寿命を迎えるケースが多い傾向にあります。

枕の生地に問題がなく、ビーズが圧縮されただけであれば、新しいビーズを追加すれば引き続き利用できるでしょう。

ただし、ビーズ自体は通気性に乏しく、蒸れやすい傾向があります。

清潔に保つためには、こまめに陰干しして、枕の中を十分に乾燥させるのが重要です。

さらに、洗濯可能な枕を選び、半年に一度は枕を洗濯するのがおすすめです。

素材その6:ウレタン

ウレタン枕には低反発と高反発のタイプがありますが、どちらも3~5年程度で寿命を迎えます。

低反発ウレタンは、フィット感が低下したら買い替えのサインです。一方、高反発ウレタンは、圧迫感を感じたり、寝返りが打ちにくくなったりした場合、買い替えを検討すると良いでしょう。

ウレタンはスポンジと同じような性質であり、一度へたると元に戻りません。そのため、へたりを感じ始めた時点で、新しいものを検討するのが好ましいです。

ウレタンがへたるまでの期間は、ウレタン素材の品質によって異なります。高品質なものほど耐久性があり、品質が落ちる程耐久性が低くなります。

ウレタンは洗濯不可で、水分や紫外線によって劣化します。そのため、こまめな陰干しと枕カバーの交換をし、湿気や汚れから保護するよう心がけましょう。

枕の寿命をのばすポイント

枕の寿命をのばすポイントは、枕を清潔に保つことです。ここからは、枕を清潔に保つためのポイントを3つ紹介します。

枕を清潔に保ち寿命をのばすためのポイント

  1. 1こまめに干す
  2. 2定期的に洗う
  3. 3カバーやパッドを使う

枕を清潔に保つためのポイントを詳しく見ていきます。

ポイントその1:こまめに干す

人は寝ている間、一晩で約コップ1杯分の汗をかくと言われています。この寝汗が枕に沁み込むと、カビやダニが発生する原因となるため、こまめに枕を干して乾燥させるのが必要不可欠です。

ただし、枕の素材によって干し方が異なるため、事前に確認しておきましょう。

枕の素材ごとの干し方

  • パイプ・そばがら・ひのき:天日干し

→殺菌・消臭効果があり、湿気をためない

  • ウレタン・羽根・ビーズ:日陰干し

→直射日光に弱い素材のため、風通しの良い場所で干すと、素材を傷めず湿気を取り除ける

枕を干して乾燥させると長持ちするため、ぜひ試してください。

ポイントその2:定期的に洗う

水洗いができる素材の枕は、定期的に洗濯しましょう。

寝ている間に顔や頭が枕に接触し、寝汗や皮脂、よだれなどの汚れが付着している可能性があります。

水洗いが可能な枕の場合は、1週間に1度程度の頻度で洗うのがおすすめです。

また、枕を洗った後は十分に乾燥させることが非常に重要です。枕が生乾きの状態だとカビの原因となるため、念入りに乾燥させましょう。

枕を洗う際は、「エマール」や「アクロン」などの中性洗剤がおすすめです。中性洗剤は肌や素材を傷めにくいため、枕を洗う際も安心です。

ポイントその3:カバーやパッドを使う

枕の寿命をのばすためには、枕カバーや枕パッドの使用が有効的です。

枕カバーや枕パッドを利用すると、寝汗や皮脂などの汚れが枕にしみこむのを予防できます。

特に、羽毛やウレタンなどの洗濯が難しい枕の場合は、枕カバーや枕パッドの利用がおすすめです。枕そのものではなく、枕カバーや枕パッドを定期的に洗えば清潔な状態を維持できるでしょう。

枕は寿命が過ぎると機能性が失われる

枕の寿命が過ぎてもそのまま使い続けることは可能ですが、枕の本来の機能が失われるため、新しい枕に買い替えることをおすすめします。

寿命が過ぎた枕を使い続けることで起こる影響は以下のとおりです。

寿命が過ぎた枕を使い続ける悪影響

  • 枕がへたり高さが足りなくなる
  • 適切な姿勢で寝るのが難しくなり、充分な休息が取れなくなる
  • 首や肩に負担がかかり、日常的に痛みが出る可能性がある
  • 皮脂・ダニ・ほこりなどが蓄積し、衛生的な利用が難しくなる可能性がある
  • 喘息やアレルギーの原因になる可能性がある

上記のように、寿命が過ぎた枕を使い続けると身体に悪影響がでる場合があります。そのため、枕の使用期限が過ぎていると考えられる場合は、新しい枕の買い替えを検討しましょう。

枕が寿命でへたる前に買い替えを検討しよう

寿命が過ぎた枕は、元々の高さがなくなり適切な寝相を保つのが難しくなるだけでなく、衛生面でも悪影響がでます。

枕を長期的に使い続けるための方法はありますが、それでも必ず枕には寿命がきます。そのため、枕に寿命がきたと感じた場合は、早めに枕買い替えの検討をしましょう。

もりうちゆいのプロフィール画像
筆者ライフコーチ

メンタル心理カウンセラーとして、快眠できる寝具の選び方や、日々のパフォーマンスを上げる睡眠に関して発信。自身のブログでも執筆活動中。